- レッスンに向けての準備はどのようにすればいいのだろう
- レッスンのクオリティーを上げる方法は?
- デビューしたてであっても、プロフェッショナルとして生徒さんの前に立ちたい
こうした悩みを持つデビューしたてのヨガティーチャーに今回の記事を贈ります。きっと、あなたのヨガレッスンのクオリティーが見違えるようにアップしますよ。
練習してリハーサル
東京オリンピック・パラリンピックが2020年に開催されます。夏季オリンピック・パラリンピックが東京に決まったのは2013年。招致のための最終プレゼンテーションで、フリーアナウンサーの滝川クリステルさんが「お・も・て・な・し」ということばを用いアピールしたのが印象的でしたね。
この招致成功の裏には、オリンピック招致請負人と呼ばれ、ロンドン、リオデジャネイロの2大会でも招致に関わった、ニック・バレー氏の存在があったそうです。ニック氏は、日本のプレゼンチームに対して、こういったそうです。
「練習してリハーサル、練習してリハーサル、練習してリハーサル。そして、また練習してリハーサル。これを繰り返すことが大切」
この指導の結果できあがったのが、あの素晴らしいプレゼンでした。
失敗から学んだこと
ここで、私の苦い経験をお話します。
私は以前、色彩検定講座の講師をしていたことがあります。講師業をスタートするにあたり、あるスクールとの契約に向けたオーディションを受けました。不覚にも十分に準備ができないまま臨んでしまい、散々な結果に終わりました。
オーディションを中断され、担当者からこんなことばをいただきました。
期待していたのに、がっかりした。
講師業をそのスクールでスタートする。その目標を諦めたくなかったので、再度チャンスをいただけるよう掛け合い、一週間の猶予をもらいました。そして、練習とリハーサルを何度も何度も繰り返して臨みました。その結果、無事に契約することができました。
この教訓から、それ以降は講義前の練習とリハーサルを欠かしません。最初のオーディションでつまづいたことで、練習とリハーサルがどれだけ大切かを、身をもって知ったからです。
このときに、完全台本をつくりそれを使ってスラスラといえるようになるまで何度も練習するというスタイルを確立しました。現在は色彩講師から離れていますが、いまでもヨガリトリート(RYT200プログラム)の説明会で人前で話す機会があります。そこでもそのときの経験が活きています。
このように、色彩の講師も、ましてや人前に立つことに慣れたオリンピック招致委員ですら練習とリハーサルを何度も重ねて本番に臨むのです。
ヨガティーチャーも人前に立つプロフェッショナルです。自分が納得できる、計画通りのレッスンができるようになるまで、何度も何度も練習とリハーサルを繰り返すこと。これが大切です。ヨガティーチャーになって日が浅かったり、まもなくデビューというのであればなおさらです。
たぶん、こんな感じでやれば、きっとできるだろう
このように、頭の中で想像しただけで臨むと、たいてい私のように失敗します。
ぜひ、オリンピック・パラリンピック招致委員の皆さんのように、練習とリハーサルを繰り返し行なってください。
練習とリハーサルの方法
台本をつくる
レッスン内容(シークエンス)に合わせて、話す内容を書いていきます。冒頭の挨拶から、終了の挨拶まで。パソコンなどに打ち込んでもいいでしょう。それが台本となります。
練習する
台本を元にレッスンの練習を行ないます。このときは台本を見ながらでもOKです。いうべきことがスラスラといえるようになるまでです。何度練習してもスラスラといえない、いいよどんでしまう箇所は、台本が悪いことがあります。その場合は台本を見直します。
通しリハーサルをする
生徒さんが目の前にいることを想定して、台本を見ずに本番さながらにリハーサルを行ないます。うまくいかなかった箇所は再度重点的に練習します。必要であれば台本も見直します。そして再度通しリハーサル。台本を見ずに、レッスンの開始から終了まで淀みなくできるようになるまで繰り返します。
ここまでの準備をしたならば、台本の内容はほとんど頭のなかに入っています。この状態になると台本と多少違ったことをいってしまったとしても、修正しながら動転せずにレッスンを進行できます。
準備をしっかりしていれば、想定外のことが起こっても大丈夫だと思えるようになるのです。それが安定感や落ち着きとなって生徒さんに伝わります。それが生徒さんのリラックスへとつながっていくのです。
レッスンの回数を重ねていけば、練習とリハーサルのやり方も変わっていくでしょう。ただ、デビューまもないころは、ここでお伝えした練習とリハーサルの方法をぜひ実践してください。
まとめ
ベテランの歌手がコンサートを行なうときも、大御所俳優が舞台に立つときも、練習とリハーサルは必ず行ないます。それがプロです。練習不足、準備不足で舞台に立つのはお客様に失礼だからです。
今回お伝えしたような準備をしっかり行なってこそプロのヨガティーチャーです。あなたがこうした努力をするなら、それは生徒さんに伝わります。プロの姿勢が伝わるのです。そしてその努力が、これからの長いヨガ指導者としての歩みにとっての大きなプラスになるはずです。
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